遺品整理はいつから始めるといい?|遺品整理の流れや注意点
2023/01/16
故人が亡くなって葬儀の準備などさまざまなことをしなければなりませんが、その一つに遺品整理があります。しかし、遺品整理をしたことがない方はいつから始めるべきなのか、どのような流れですれば良いのかわからないという方も多いでしょう。
そこで今回は、遺品整理を始める最適なタイミングと、遺品整理の流れや注意点をご紹介します。
遺品整理は必要?
「遺品整理は必ずしなけれならないの?」という疑問をお持ちの方もいるでしょう。しかし、遺品整理は必要です。なぜなら、故人が財産を残していて遺品整理をしなかった場合、その遺品を相続できなくなったり、他人の物になることがあるからです。また、納税義務があるものが残っていると脱税になることもあります。
お金のこと以外にも、残された親族の気持ちの整理をするためにも遺品整理は必要です。
遺品整理の流れ
遺品整理をしようと思っても、何から始めれば良いかわからないという方もいるでしょう。そこでここからは、遺品整理の流れをご紹介します。
基本的に、遺品整理は以下の流れで行います。
①相続に必要な書類や故人の思いがわかるものを探す
②遺品整理の計画を立てる
③親族に遺品整理の同意を取る
④遺品を整理する
それぞれの手順について詳しく解説します。
相続に必要な書類や故人の思いがわかるものを探す
まずは、相続に必要な書類や故人の思いがわかるものを探します。故人の思いがわかるものとは、具体的には遺言書や日記など、故人の意思がわかる書類のことです。また、財産に関わる書類も同時に探しましょう。
遺言書や日記、必要な書類がある場所に心当たりがない場合は、親族などに相談してみると良いでしょう。
相続に必要な書類や故人の思いがわかるものを最初に用意しておくと、相続手続きがスムーズになります。
遺品整理の計画を立てる
相続に必要な書類や個人の思いがわかる何かを見つけたら、次に遺品整理の計画を立てます。いつ遺品整理をするのか、何日間かけるのかなど具体的に遺品整理の計画を立てましょう。
参考として、遺品整理は一日で終わらないことがほとんどです。そのため、一気に終わらせようとするのではなく計画を立てて少しずつ進めることが大切です。
親族に遺品整理の同意を取る
遺品整理の計画を立てられたら、次に親族に遺品整理の同意を取ります。親族が複数人いる場合は、必ず親族全員の同意を得てください。
また、遺品整理の同意を得る際に相続の権利がある親族には相続放棄する人がいないか、形見分けしてほしい親族はいないかなども確認しましょう。
親族に遺品整理の同意を取らずに遺品整理を進めると、後に親族とトラブルになることもあるため必ず同意を得てから遺品整理をしなければなりません。
遺品を整理する
親族全員から同意を得られたら、実際に遺品の整理を始めます。遺品整理をする際は、処分するものやもらうもの、他の親族に譲るものなどを仕分けていきましょう。
また、遺品整理は「もの」だけではなく契約の解除なども必要です。例えば保険の手続き、携帯やアプリのサブスクの解除手続き、通帳の手続きなども遺品整理に含まれます。
なお、資産的価値がない故人の私物の整理も「遺品整理」の一種です。
遺品整理に関わる手続き
遺品整理ではさまざまな手続きが必要です。主に必要となる手続きは以下の通りです。
- ・遺産分割協議
- ・遺言書関係
- ・相続放棄手続き
- ・不動産相続登記
それぞれの手続きについて詳しく解説します。
遺産分割協議
遺産分割協議とは、財産の分け方について話し合うことで遺言書がない場合にのみ行います。相続の対象となる人全員が集まり、故人の財産をどのように引き継ぐのかを話し合いましょう。
遺産分割協議は、相続人全員が納得しなければ成立しません。一人でも反対している人がいたり、遺産分割協議になかなか参加しない人がいるなどの理由で、なかなか話し合いが進まないことも多いため余裕を持って行いましょう。
遺言書関係
故人が遺言書を遺していた場合は、遺言書の種類によって手続きが異なるため、まずは遺言書の種類を確認しましょう。
遺言書は「自筆証書遺言」と「交正証言遺言」に分けられます。「自筆証書遺言」とは、故人本人が自筆で書いた遺言書のことで、遺言書を家庭裁判所に提出して検認の手続きをしなければなりません。「交正証言遺言」とは故人が交正役場で作成した遺言書のことで、家庭裁判所に提出して検認の手続きは不要です。
このように、遺言書がある場合は遺言書の種類と手続きの有無を確認しましょう。
相続放棄手続き
相続を放棄する場合は相続放棄手続きが必要です。
相続放棄とは、故人のプラスの財産及びマイナスの財産を一切引き継がないことです。相続放棄をすると、相続放棄した人を除く相続人で遺産を相続します。
マイナスの財産があまりに多い場合は、遺産相続をすると借金を相続しなければならなくなるため、相続放棄がおすすめです。
相続放棄する際は、家庭裁判所に行って相続放棄の申述をするか、郵送しましょう。
不動産相続登記
相続対象となる遺産に不動産がある場合は、不動産相続登記も必要です。不動産相続登記をする際は、以下の書類を揃えましょう。
- ・相続する人の戸籍謄本
- ・相続する人の住民票の除票
- ・相続人全員の印鑑証明書
- ・相続人全員の住民票
- ・不動産の固定資産評価証明書
- ・不動産の全部事項証明書
- ・遺産分割協議書
不動産相続登記には、登録免許税・不動産所得税・固定資産税・所得税といった税金がかかり、登記事項証明書代・書類の発行手数料などもかかります。
遺品整理の注意点
遺品整理をする際は、以下の点に注意が必要です。
・相続放棄をする際は葬儀の時にはっきり伝える
・賃貸物件や家賃の支払いがある
・遺品整理は早めに行う
・遺品整理は親族トラブルになりやすい
・親族のみで遺品整理が難しい場合は業者にお願いする
それぞれの注意点について詳しく解説します。
相続を放棄するなら葬儀のときにはっきりと伝える
相続を放棄したい場合は、葬儀の時にはっきりと伝えることが大切です。なぜなら、相続放棄にはいくつかの手続きをしなければならないからです。
また、遺産相続は早い場合は葬儀後に始める家庭もあるります。葬儀後すぐに遺産相続を始める可能性も考慮し、遺産を相続するか放棄するかは葬儀までに決めておきましょう。加えて、葬儀時には相続の有無を明確に伝えておきましょう。
賃貸物件は家賃の支払いがある
遺産に賃貸物件が含まれており、賃貸物件を相続する場合は家賃の支払いが発生するという注意点もあります。家賃の支払いも考慮して、賃貸物件を相続するかを判断しましょう。
また、相続の可否を決めていない場合でも賃貸物件が遺産として残っていた場合は親族が家賃を支払わなければなりません。そのため、早めに賃貸物件を相続するかを判断し、相続放棄する場合は直ちに手続きを進めましょう。
遺品整理は早めに行う
遺品整理は早めに行うことも大切です。なぜなら、遺品整理を早めに行わないと相続税や家賃がかかったり、相続できなくなるものもあるからです。
また、遺品には故人の思いが詰まっています。故人の私物をみて過去を思い出し、計画通りに遺品整理が進まないことも多いです。遺品整理が計画通りに進まなくなることも考慮し、余裕を持って遺品整理を始めることが大切です。
遺品整理は親族トラブルの原因になる
遺品整理は親族トラブルの原因になりやすい点も注意が必要です。特に、遺品整理について他の親族に許可を得ていないにも関わらず遺品整理を始めると、トラブルに発展するケースが多いです。これは、他の親族に内緒で相続しているものがないかという不信感を感じやすいことが関係しています。
また、遺品を誰が相続するべきか口論になったりすることも多いなど、さまざまなことでトラブルになりやすいためご注意ください。
親族のみでの遺品整理が難しい場合は業者にお願いする
親族トラブルに発展して思うように遺品整理が進まない場合や、一人での作業が難しい場合は遺品整理をしている業者に依頼することをおすすめします。遺品整理業者に依頼すれば、第三者が仲介に入るためトラブルが起きにくく円滑に遺品整理を進められるでしょう。
なお、遺品整理を業者に依頼する際は見積書が詳細に記載されているか、問い合わせなどの対応は丁寧か、実績は十分にあるかなどを確認し、高額な請求をする悪徳業者に依頼しないようにご注意ください。
遺品整理を始める時期
遺品整理を始める時期は、それぞれの家庭の事情や考え方によって異なりますが、基本的には以下のタイミングが適しています。
- ・葬儀がまだ終わった後
- ・故人の手続きが終わった後
- ・四十九日の法要
- ・相続税が発生する前
それぞれのタイミングについて詳しくご紹介します。
葬儀が終わった後
最も早いタイミングは葬儀が終わった後です。葬儀が終わった後の遺品整理は「早めに遺品整理をしたい」「なかなか親族が集まれない」などの場合に適しています。また、早めに遺品整理を始めるからこそ、余裕を持って遺品整理が進められます。
さらに、賃貸が残っている場合は家賃が発生することから、最も早いタイミングである葬儀が終わった後に遺品整理を始める方も少なくありません。
故人の手続きが終わった後
故人名義で契約していたものの手続きや、葬儀に関わる手続きが一通り終わった後に始めるケースもあります。
故人名義で契約していたものの中には、そのままにしておくと支払いが発生するものなどもあるため、先に手続きを終了させた方が良い場合もあります。故人の手続きを一通り終わらせてから、遺品整理を始めると遺品整理に集中しやすくなるでしょう。
四十九日の法要
葬儀の後ではなく、四十九日の法要で親族が集まった時に始めるケースもあります。特に、故人に関する手続きも終わり、気持ちが落ち着いてくるこのタイミングで始める家庭は多いです。
先述の通り、遺品整理は他の親族の了承を得ずに始めるとトラブルに発展しかねません。葬儀後はまだ気持ちの整理がつかず遺品整理の場合ではないというケースでも、四十九日の法要では遺品整理について真剣に向き合いやすいでしょう。
相続税が発生する前
相続税が発生する前に始めるケースもあります。このケースは、遺品整理の情報を集めながら、相続税が発生するようになる時期を知って、あわてて遺品整理を始めるケースです。もしくは、故人の遺品に手をつける勇気が出ずにギリギリになってしまう場合も相続税が発生する前に始める場合が多いです。
故人が亡くなって10ヶ月以内に遺品整理をしないと相続税が発生するため、遅くても相続税が発生する前には遺品整理を始めましょう。ただし、相続税が発生する直前に遺品整理をすると、時間的にも気持ち的にも余裕がないため、もう少し早く始めることをおすすめします。
まとめ
親族がならなからばならないことの一つとして重要な遺品整理。一人で遺品整理が難しい場合や親族同士で話がまとまらない場合は業者への依頼がおすすめです。
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