終活保険(葬儀保険)とは|メリット・デメリットや死後かかる費用について解説
2022/10/31
昨今、生前のうちに死後の準備をしておく終活が話題となっています。死後の心配を和らげる目的や家族の負担を軽くする目的などから、終活を行っている方も少なくありません。
そんなときに有効なのが、終活保険(葬儀保険)です。毎月の少ない掛け金で、死亡後に必要となるさまざまな費用を補えることから関心を持つ方が増えています。
本記事では、終活保険にはどのようなメリット・デメリットがあるのか、加入の際に注意しておきたいポイントなどを解説します。全体像を把握してから、自分に合った終活保険(葬儀保険)を選びましょう。
終活保険(葬儀保険)とは?
終活保険とは、比較的少ない掛け金で葬儀など死亡後にかかるさまざまな費用をまかなう保険です。その内容から、別名「葬儀保険」とも呼ばれており、2006年から販売されるようになりました。一般的な生命保険に比べて加入しやすい点や、加入時の年齢が高い点が特徴です。
終活保険は保険料が安く、保険期間も短い「少額短期保険」に分類されます。少額短期保険とは、保険期間が1年ほどを想定した保険サービスで、基本的には掛け捨てとなっています。保険事業者の承認制度も整っており、葬儀費用以外にも、お布施・戒名料金などに充てることが可能です。
死後にかかる費用の相場
死後にかかる費用は葬儀費用だけではなく、「遺品整理費用」「相続手続き費用」などで多くのお金が必要になります。そこで本項目では、死後に必要な3つの費用である「葬儀費用」「遺品整理費用」「相続手続き費用」について解説します。
葬儀費用
葬儀にかかる費用の相場は、大体110万円程度といわれております。
内訳は以下のとおりです。
葬儀費用の平均 | 110万円 |
---|---|
基本料金 | 70万円 |
飲食費 | 20万円 |
返戻品 | 20万円 |
葬儀にかかる費用は、規模によって異なります。しかし、近年は家族葬のような小規模の葬儀が好まれる傾向があるため、葬儀費用の平均は右肩下がりになっています。
遺品整理費用
遺品整理費用は、処分する物の量によって幅があります。令和2年に総務省が行った調査によると、遺品整理にかかった費用は20〜30万円が1番多いデータが出ていますが、場合によっては100万円以上かかることもあります。
相続手続き費用
遺産を相続するときには、相続税が発生します。また専門家に依頼して手続きを行うのが一般的ですので、さらに費用がかかります。依頼にかかる費用相場を以下の表にまとめました。
金額の相場 | |
---|---|
司法書士 | 6〜7万円 |
行政書士 | 3〜7万円 |
弁護士 | 5〜11万円 |
終活保険に入るメリット
終活保険に加入すれば、さまざまなメリットが得られます。その中でも主なメリットは、以下の4つです。
➀医師の診断書がいらないことが多い
➁毎月の保険料が安い
➂すぐ保険金が受け取れる
④保険の加入年齢の上限が高く入りやすい
それぞれの内容について詳しく解説します。
➀医師の診断書がいらないことが多い
終活保険では、加入に際して健康告知や医師の診断書を提出する必要がほとんどありません。つまり、持病があっても加入できるメリットがあります。一般的な生命保険では医師の診断書が必要ですので、持病で保険の加入を諦めていた方におすすめです。
➁毎月の保険料が安い
終活保険にかかる毎月の保険料は、1,000〜10,000円ほどの金額で設定されている会社が多いです。一般的な生命保険と比べると、安さが際立つでしょう。
終活保険には、保険金額に合わせて保険料を決めるタイプと、年齢にかかわらず一定の金額を支払う定額タイプがあります。
➂すぐ保険金が受け取れる
終活保険は、死亡した日の翌営業日に保険金が支払われる場合が多いです。一方、一般的な生命保険では、保険金を受け取るまでに5日ほどかかります。
葬儀などでは、まとまったお金が必要です しかし、本人が亡くなると口座が凍結してしまうため、お金が引き出せなくなっているケースが多いです。そのためすぐに保険金が支払われるのは、嬉しいポイントです。
その他のメリットとしては、受取人が三親等以内または内縁関係である人、もしくは親しい人を指定できる点が挙げられます。受取人との関係によっては複雑な手続きが必要になる保険もありますので、便利なポイントになっていると言えるでしょう。
④保険の加入年齢の上限が高く入りやすい
ほとんどの終活保険は、加入年齢の上限がほかの保険に比べて高めに設定されています。中には89歳まで加入できる保険もありますので、高齢になってからでも加入が可能です。
また加入年齢は79歳まででも、契約すれば追加で10年近く延長できるような保険も存在します。
終活保険に入る際の注意点
しかし、終活保険に加入する際には注意点やデメリットも存在します。終活保険への加入を検討している場合は、デメリットも含めて全体像をしっかりと把握しておくことが大切です。
そこで本項目では、終活保険に加入する際の注意点を解説します。デメリットも踏まえて、自身に合っているかどうか確認しましょう。
③元本割れの可能性がある
基本的に年齢が上がれば、保険料も高くなります。長く加入していれば、それだけ支払う保険料も大きくなるため、長期加入している場合には元本割れしてしまう可能性があります。
➁受け取る保険金が高くない
終活保険は掛け金が低い分、受け取れる保険金もそこまで高くありません。ほとんどの終活保険は掛け金が1,000〜10,000円ですが、保険金は50〜300万円の場合が多いです。
そのため終活保険に加入するかどうか決める際には、どんな葬儀を執り行いたいのか、家族にはいくらお金を残したいのかなどを検討したうえで、保険商品を選択することをおすすめします。
➂解約返戻金がない
葬儀保険は基本的に掛け捨て保険なので、解約返戻金がない場合が多いです。そのため解約時には保険料が戻ってこないので、解約するかどうかを決める際は慎重に判断しましょう。
また少額短期保険業者が取り扱う終活保険は、「保険契約者保護機構」の保護対象外となります。そのため、保険会社が倒産して保険金がもらえなくなった場合でも、何の対処もしてくれません。保険の加入を決める際は、運営内容や会社の情報を確認し、信用できる会社かどうか判断しましょう。
まとめ
終活保険は、ご自身が亡くなられたあとにかかる葬儀などの費用を補うための掛け捨て保険です。加入時には医師の診断書が必要ないため、持病があって保険への加入を諦めていた方でも入れる可能性があります。 ただし、どんな持病があっても加入できるわけではありません。ガンなどの場合は、加入ができない可能性もあるので、事前に確認を行いましょう。
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