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デジタル終活とは|手順や注意すべき4つのポイントを解説します

2022/10/26

デジタル終活

現代ではほとんどの人がスマホやパソコンを使っています。それらでデジタル化されたデータは立派な遺品ですので、万が一の際にはデータの扱いを考えておかなければなりません。

そこで本記事では、スマホなどの機器やデータの取り扱いに関するデジタル終活についてわかりやすく解説します。実際に行う際の手順や注意点も紹介しますので、参考にしてください。

デジタル終活とは?

デジタル終活

デジタル終活とは、スマホやパソコンに保管されているデータをもしものときのために整理しておくことです。またインターネット上に保管しているデータやログインID、パスワードなども同様に整理する必要があります。

デジタル化が進んだ現代では、家族であっても個人情報が確認できないことも珍しくありません。スマホやパソコンのロックが解除できなければ、故人の資産状況や交友関係がわからない事態も起こり得るのです。

デジタル終活をしないとどうなる?

デジタル終活をしておかないと、万が一のことがあった際に多くの問題が起こりかねません。家族に迷惑がかかってしまうだけでなく、大きな出費が必要になる場合もあります。

たとえば、スマホのロックが解除できず、知人に訃報を知らせることができないケースです。現代ではスマホが主な連絡ツールになっていますので、スマホのデータにしか連絡先を記録していないことが多いです。亡くなったことを伝えられなかったら、その知人ももどかしい思いをすることになってしまうでしょう。

またネットバンキングや証券取引がある場合には、さまざまなトラブルにつながるケースもあります。詳細がわからないと、金融機関や口座番号、ログイン情報などを調べなければなりません。それらの調査には弁護士に依頼する必要があるため、多額の費用が発生します。また証券取引がある場合は、知らないうちに株価が暴落してしまうリスクがあるので特に注意しましょう。

デジタル終活の手順を3ステップで解説

手順

デジタル終活は最近になって行われるようになったことから、やり方や重要性がわからず後回しにしがちです。そこでデジタル終活の手順を3ステップで解説します。

➀デジタル遺品を把握する

最初にデジタル遺品を把握しましょう。そのために確認すべきものは、以下の3種類です。

主な内容
デジタル機器スマホ、パソコン、タブレット、ゲーム機、電子辞書、デジカメ、ハードディスクレコーダー
デジタル遺産ネットバンキング、株、FX、仮想通貨、マイレージ、電子マネー、契約中のプロバイダー、有料サイトやアプリ、デジタル知的財産
デジタル遺品スマホ内の電話帳や住所録、電子書籍、動画、写真、クラウド上のメモアプリ、日記、資料、SNSアカウント、ブログ

デジタル遺品には、動画や写真のようにオフラインで登録されているものだけでなく、ブログやSNSなどオンラインで公開されているものもあります。またネットバンキングや株など相続に関係するものから、プロバイダーや有料サイトなど支払いが発生し続けるものも含まれます。

デジタル遺品を把握するには、まず使っていたデジタル機器から確認しましょう。スマホやパソコンの中に、デジタル遺品になりそうなものがどのくらいあるか確認することをおすすめします。

➁不要なデータを処分する

現在使っていないデータは、早めに処分しておくのがベターです。後回しにしてしまうと気がつかないうちに量が多くなってしまい、予想以上に時間がかかることも珍しくありません。特に家族に見られたくないデータは、早めに削除しておきましょう。

また有料サイトやアプリなども、使用頻度の低いものは解約しておくのがおすすめです。ログインIDやパスワードを忘れてしまっているケースも多いので、できるだけ早めに確認しておきましょう。

➂エンディングノートに記載する

デジタル遺品の中でも、お金に関するデータはしっかり残しておきましょう。エンディングノートを活用すれば、ネットバンキングや証券取引などのログインID・パスワードを記載しておくことができます。

エンディングノートには、手書きのものとアプリで記録するものがあります。手書きの場合は、誰でも確認しやすいのがメリットです。ただし、情報量が多いとわかりにくくなるデメリットもあります。一方アプリは情報を更新しやすいメリットがありますが、アプリの利用に料金がかかるデメリットもあります。

デジタル終活において注意すべき4つのポイント

注意すべきポイント

デジタル終活において重要なデータは本人以外では取り扱いが難しいことから、注意すべき点がいくつかあります。しかしポイントを押さえておけばスムーズに進められますので、これから紹介する4つのポイントを覚えておきましょう。

➀「お金」に関する情報は優先度が高い

デジタル終活において、「お金」に関する情報は最優先に対応すべきでしょう。相続に関係するデジタル遺産は、家族にとって大きな懸念事項です。また株やFX取引などを行っている家族が知らなければ、大きな損失を出してしまう可能性があります。

そのためお金に関することは、できるだけ詳細にエンディングノートに書いておきましょう。

➁パスワードの管理に注意する

ネットバンキングやSNSアカウントなどのログインID・パスワードを、一つの場所に記録するのはリスキーです。もし漏洩してしまった場合、すべてのアカウントが乗っ取られてしまう可能性があります。

そのため個人情報を守るには、保管方法を工夫しましょう。たとえばスマホやパソコンにログインID・パスワードを残しておくとハッキングなどのリスクがありますので、エンディングノートなど紙で保存しておく方法がおすすめです。また一つの紙にすべての情報を書いておくのではなく、複数に分けて記録しておき、それぞれ金庫など鍵のかかる場所に保管しておきましょう。

➂エンディングノートが早めに発見されるようにしておく

エンディングノートに詳細を書いておいても、家族に発見されなければ意味がありません。そのため保管場所は家族と共有しておくのがベストです。あまり見られたくない場合は、自分の財布の中などにエンディングノートの場所を書いたメモを入れておきましょう。

④情報更新を行う

デジタル終活は、一度やったら終わりではありません。ログインIDやパスワードの変更があったら、その都度更新する必要があります。また新しく登録したサービスの追加や解約したサービスの削除など、こまめに情報更新しておきましょう。

まとめ

現代はスマホやパソコンを使う生活が当たり前になりましたので、それらで扱う情報も資産となっています。海外ではデジタル遺品に関する法律も整備されていますので、日本でもデジタル遺品の取り扱いに関する法整備が行われる可能性があります。

またデジタル終活は、データの扱い方を考える良い機会になります。定期的にデータを見直せば、パスワード管理による漏洩対策などの面から生活における安全性が増すでしょう。

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