故人のスマホロックを解除する手段とは?トラブル回避のポイントも解説
2024/07/02
故人様のスマートフォンには、連絡先や写真などさまざまなデータが残されています。
ご遺族の方が、スマートフォンのロックを解除したいと考えているケースも多いのではないでしょうか。
スマートフォンのロックを解除する手段は、パスワード入力や指紋認証などがありますが、利用者が亡くなったあとでは解除が難しくなります。
今回は、スマートフォンのロックを解除する手段と、デジタル遺品にまつわるトラブルを回避するポイントについて解説します。
スマートフォンのロック解除における各社の対応
スマートフォンのロックを解除しようとする際、キャリアショップやメーカーに持ち込んで解除を依頼しようと考える方も多いでしょう。
ここでは、キャリアショップやメーカーなど、各社のスマートフォンのロック解除に関する対応についてまとめました。
通信キャリアショップは中身のデータにノータッチ
通信キャリアのショップでは、故人様が所有するスマートフォンのロック解除に直接応じてくれません。
なぜなら、スマートフォンのパスワードは故人様のプライバシーを守る目的があるためです。
Androidのスマートフォンの場合は対応が分かれているため、各メーカーに一度問い合わせることをおすすめします。
故人様がお持ちのスマートフォンがiPhoneの場合、Appleサポートに問い合わせれば次章の対応をしてもらえます。
iPhoneの場合は手続きを踏めばデータのアクセスが可能
iPhoneの場合、特定の手続きを踏むことでデータへのアクセスが可能です。
Apple社では、故人様のデータにアクセスする方法を紹介しています。
・故人様が持っていたアカウントの管理連絡先として登録されている
・アクセスキーを持っている
上記をすべて満たしていれば、死亡診断書を提出することで故人様のデータにアクセス申請ができます。
管理連絡先やアクセスキーの登録がないときは、故人様の正当な相続人として名前が明記されている、裁判所命令の提出が必要です。
裁判所命令を申請するには、主に以下のような情報が必要です。
・故人様の氏名とApple ID
・Apple IDに紐づいたアカウントの使用者本人が故人様であったことを証明できるもの
詳しくは、以下の記事を参照ください。
参考:Appleサポート「亡くなったご家族の Apple アカウントへのアクセスを申請する方法」
その他、故人の方のスマホロック解除する方法
スマートフォンは、セキュリティ対策が行われていることから、簡単にロックを解除することはできません。
ここからは、メーカーが提示する方法以外の解除方法について紹介します。
ただし、ロックの解除に成功する確率は比較的低いため、前述した正規の方法で試すことをおすすめします。
パスワードの入力
故人様が利用しているパスワードに心当たりがある場合には、入力してロックを解除できる可能性があります。
ただし、複数回にわたって間違ったパスワードを入力すると、入力ができないよう一時的にロックがかかります。
パターンの認証
ロック画面上で点と点をつなぎあわせて解除する、パターン認証があります。
故人様が画面のロックを解除していた操作に心当たりがある場合は、一度試してみるとよいでしょう。
メモの探索
故人様が残したメモにロック解除の方法が記載されている可能性があります。
スマートフォンの契約書類に、パスワードについてメモ書きが残されていることもあるでしょう。
また、エンディングノートを用意している方なら、ロック解除の方法を記載しているケースもあります。
データのバックアップがないかの探索
故人様が亡くなる前に、スマートフォンのデータのバックアップを取っている可能性があります。
故人様のパソコンを調べることで、取り出したいデータにアクセスするヒントが見つかることもあるかもしれません。
また、会社で使用していたパソコンにデータが記録されているケースもあるため、勤務していた会社に問い合わせてみるとよいでしょう。
初期化であればロックの解除は不要
ロックを解除する目的が「データを初期化すること」であれば、わざわざ画面のロックを解除しなくても対応が可能です。
スマートフォンを通信キャリアのショップに持ち込むことで、初期化を案内してもらえます。
ただし、スマートフォンに残っている写真や動画、電話帳などのデータを取得することが目的の場合は、前述した手段で解除する必要があります。
リカバリーモードにしてロック解除(データまで消去される)
データを初期化する際、リカバリーモードにしてロックを解除する方法もあります。
この場合は、工場出荷時の状態になります。
デジタル遺品とは
デジタル遺品は、亡くなった方が使用していたパソコンやスマートフォンをはじめとした情報端末や、端末に入っているデータのことを指します。
デジタル遺品には、故人様の友人の連絡先やSNSの記録など、膨大な個人情報が含まれているため、取り扱いには十分に気を付けなければなりません。
このようなデジタル遺品は、持ち主が亡くなったあと、法定相続人や遺言書で指定された方に引き継がれることとなります。
デジタル遺品はハードとソフトの2種類に分けられます。
関連記事:デジタル遺品(でじたるいひん)
ハードのデジタル遺品|トラブルのもとになりにくい
ハードのデジタル遺品とは、下記の端末・メディアを指します。
・パソコン
・スマートフォン
・USB
・CDなどの記録メディア
また、このような端末・メディアに保存されたデータも、ハードのデジタル遺品に含まれます。
ハードのデジタル遺品は、実際に手元にあるため把握がしやすく、相続や処分についてトラブルのもとになりにくいことが特徴です。
ソフトのデジタル遺品|トラブルのもとになりやすい
ソフトのデジタル遺品とは、下記のようなものを指します。
・ネット銀行やネット証券、FXなどのオンライン上でやりとりする口座情報
・オンライン上の取引履歴
・決済アカウントの情報
ソフトのデジタル遺品は、インターネット上に情報が散在しているため、全貌を把握しにくいといった問題があります。
また、オンラインで株や証券などを取引していた場合、相続後に損害を生んでしまったり、相続のやり直しをしたりする可能性があるため、トラブルが発生しやすくなります。
デジタル遺品に関するトラブル
故人様が所有していたスマートフォンのロックが解除できないことで、相続ができず、トラブルに発展してしまうことがあります。
起こりうるトラブルには、以下の3つが挙げられます。
データに関連するトラブル
デジタル遺品には、膨大な個人情報やデータが含まれているため、故人様の端末をそのまま売却・破棄すると、個人情報が流出して悪用されてしまうおそれがあります。
また、ロックを解除できないことで、以下のような事態になりかねません。
・故人様の訃報を伝えたくても友人や勤めていた会社などの関係者の連絡先が分からない
・思い出の写真や動画データを確認できなくなる
契約に関連するトラブル
生前に、故人様がスマートフォンで有料サイトや課金アプリを契約しているケースがあります。
このような契約は自動で更新されるものが多く、解約しない限り継続されます。
利用していないサービスであっても、銀行口座から自動で引き落としされたり、ご遺族の方に請求されたりすることがあります。
故人様がどのような有料サービスを利用していたか分からない場合には、請求書や支払明細を確認するとよいでしょう。
相続に関連したトラブル
デジタル遺品の存在を知らずに相続人が遺産分割をしたことで、後に相続争いが起こってしまうことがあります。
デジタル遺品のなかには、モノとして残っている端末やメディアのほか、データとして記録されているものもあるため、相続の時点ですべてを確認できないことも少なくありません。
たとえば、仮想通貨や電子マネーなどの資産も相続する資産として含まれます。
とくに、お金に関する取引は家族に伝えていないこともあり、知らないうちに損失が膨らんでしまう可能性があります。
トラブルを回避するためのポイント
デジタル遺品に関するトラブルを回避するポイントを下記で解説します。
相続人を確認する
相続に関する遺言書がない限り、デジタル遺品は他の財産と同様、法定相続人が相続します。
スマートフォンをはじめとするデジタル機器や、データが保存された媒体が相続の対象となります。
ただし、スマートフォンやパソコンなどを一度初期化すると、データの復元ができません。
初期化する前にFXや暗号通貨など、相続に影響がある重要なデータが入っていないか相続人全員で確認しましょう。
相続人全員の同意を得る
他の遺産分割協議と同様、デジタル遺品の取り扱いや処分方法について、相続権を持つ全員と話し合った上で同意を得ることが必要です。
デジタル遺品の種類と遺産分割内容について書面にまとめ、すべての相続人で署名捺印をすることで、相続後のトラブルを防げます。
必要のなくなったデジタル遺品の回収はGoodServiceにお任せください
故人様のスマートフォンのロックを解除する方法と、デジタル遺品に関連したトラブルの回避方法について解説しました。
スマートフォンやパソコンなどのデジタル遺品の処分にお困りの方は、GoodServiceをご活用ください。
※当社ではロック解除は対応しておりませんのでご了承ください。
GoodServiceでは、不要になったデジタル遺品の回収業務サービスを提供しています。
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