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デジタル遺品とは?整理方法やトラブル回避策、パスワード問題などを解説

2022/03/23

子どもから高齢者まで、幅広い年代にパソコンやスマホ、タブレットといったデジタル機器が普及するようになった現代社会。家族や身内など、親しい人が亡くなった際にトラブルになりやすいのが、デジタル遺品です。

今回は、デジタル遺品の概要について、整理方法やトラブル回避策、パスワード問題などと一緒に解説します。

デジタル遺品の概要

デジタル遺品という言葉は、普段あまり耳にしないため、どのようなものを指すのかわからない人が多いかもしれません。まずは、デジタル遺品の概要について見ていきましょう。

デジタル遺品に該当するもの

デジタル遺品とは、故人が生前に使用していたパソコンやスマホ、タブレットなどのデジタル機器に残されたデータのことです。インターネット上に残されたオンラインデータと、機器自体に残されたオフラインデータの2種類に大きくわけられます。

それぞれの主な内容は、次のようなものです。

オンラインデータの内容
・SNS
・ブログ
・メール
・ネットバンキング
・電子マネー
・クレジットカードの利用明細
・クラウドストレージ

【オフラインデータの内容】
・写真
・動画
・電話帳
・メールアドレス

オフラインデータは手元にある機器に残っていることから確認しやすい反面、オンラインデータはインターネットにアクセスしないと確認できないため、遺族が見落としやすい特徴があります。

デジタル遺品のデータが保存されている期間

パソコンやスマホなどのデジタル機器、USBメモリやSDカード、SSDなどに用いられるフラッシュメモリ、インターネットをとおして利用できるクラウド、それぞれのデータ保存期間はどのくらいなのでしょうか?

現在発売されているデジタル機器のほとんどは、電気を供給しなくてもデータを保持できる不揮発性メモリが使用されています。そのため、たとえば長期間にわたって使用されなかったとしても、保存されているデータが消失する心配はほとんどありません。

フラッシュメモリも、基本的に電源がなくてもデータ保存状態が続きますが、データの書き込み・消去を何度もくり返すことで、寿命を迎えます。1,000回~10,000回と、製品や性能によって差があるでしょう。また、書き込みや消去をしなくても、時間の経過によって劣化し、データが消えてしまうこともあります。

クラウド上にあるデータ保持期間は、サービスを提供している会社によって異なるとしかいえません。大手であればメンテナンスなどを細かくおこなっているため、データが消えてしまう心配は、極めて少ないです。

デジタル遺品の相続先

デジタル遺品の相続先は、通常の遺産相続と変わりません。被相続人との関係によって、法定相続人の順位が決まります。

配偶者は常に相続人となり、他は子が第1順位、親や祖父母などの直系尊属が第2順位、兄弟姉妹が第3順位です。

デジタル遺品が原因で発生する可能性のあるトラブル

故人が残したデジタル遺品によって、実際にトラブルが発生した事例は多くあります。今後も発生する可能性のあるものは、主に次の4つです。

パスワードのせいで保存されている重要なデータを遺族が取り出せない

パスワードがかかっているせいで、デジタル機器に保存されている重要なデータを取り出せないトラブルがあります。

パソコンやスマホなどを普段使っている人の多くは、セキュリティを目的として、パスワードなどをかけていることでしょう。パスワードがわからないと、遺族であっても、故人が残したパソコンやスマホを開けることはできません。

故人や家族の誕生日、電話番号の下4ケタなど想像が付きやすいものだったり、故人が遺書やエンディングノート、メモ帳などに書き残していたりすれば開けられますが、まったく手がかりがないと、アクセスは難しくなります。

デジタル遺品処分後に故人が懇意にしていた連絡先が分からなくなる

デジタル遺品を遺族が処分した後で、故人が懇意にしていた相手の連絡先がわからなくなるケースもあるでしょう。

スマホが普及する前は、家庭ごとに共有の電話帳がありました。親戚や親しい友人、知人の連絡先を記載し、家族誰でも見られたのが特徴です。

しかし、最近は個人のスマホ内に必要な連絡先だけを保存しているため、遺品を処分してしまうと、付き合いのあった相手の連絡先がわからなくなってしまいます。

個人情報が流出する可能性がある

個人情報が流出するリスクもあります。データを消去した上で売却や譲渡をしないと、デジタル機器内に残された電話番号やメードアドレス、写真、動画、メッセージなどが、外部に流出してしまうかもしれません。第三者に悪用される可能性もあるでしょう。

契約関係のトラブルが発生する可能性がある

故人が生前に有料サイトや課金アプリを使用していた場合、契約関係のトラブルになるかもしれません。有料サイトや課金アプリは自動更新となっていることが多く、解約の手続きをしないと、定期的に銀行口座から料金が引き落とされてしまいます。

また、生前に利用していたネット口座やネット証券などが遺産分割協議後に見つかり、相続人の間におけるトラブルへ発展するリスクもあるでしょう。

デジタル遺品の生前整理をする際のポイント

デジタル遺品によるトラブルを防ぐためには、生前整理が欠かせません。生前整理をする際は、以下で紹介する3つのポイントに沿って進めていきましょう。

どの媒体にどのデータが入っているのかを記録しておく

スマホやパソコン、タブレットなど、どの媒体にどのようなデータが入っているのかを記録しておいてください。また、SNSやネットバンキングといったインターネットサービスの内容も同様です。

さまざまな媒体に異なる情報がたくさんあると、本人はもちろんのこと、残された遺族も混乱してしまいます。事前にリストなどにまとめておくことで、必要なときにスムーズな対応を取れるようになるでしょう。

遺族がデータを取り出せるようにパスワードを残しておく

デジタル機器にパスワードをかけている場合は、遺族がデータを取り出せるように、パスワードを残しておくことが大切です。

エンディングノートやメモなどに残しておくほか、相続人へ直接伝えておく方法もあるでしょう。ただし、遺族以外に見られないように、保管しておく場所には配慮しなければいけません。

見られたくないデータがある媒体は処理しておく

亡くなった後に見られたくないデータがある場合、データや媒体を処理しておくと安心です。普段からデータをチェックして、不要なものや見られたくないものは、小まめに削除してください。見られたくないデータをひとつのフォルダにまとめ、パスワードをかけておく方法もあるでしょう。

また、一定期間パソコンを起動しないと、データが削除されるソフトもあります。ソフトをインストールして所定の設定をしておけば、亡くなった後にデータを見られる心配がいりません。

まとめ

デジタル遺品とは、故人が残したスマホやパソコンといったデジタル機器、インターネット上で使っていたSNSやネット口座、電子マネーなどを指します。「パスワードがわからないので、データをチェックできない」「遺産分割協議後に、ネットバンキングやネット証券などが見つかった」など、デジタル遺品ならではのトラブルも少なくありません。トラブルを防ぐためには、生前整理を進めていきましょう。

GoodServiceは、遺品整理・生前整理で年間実績5,000件以上をもつ、地域密着型の企業です。100%自社スタッフが対応し、想いに寄り添った丁寧なサービスを心がけています。遺品整理を検討されている方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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