【故人のスマホロック解除問題】遺族はスマートフォンのロックを解除できる?
2022/03/23
デジタル化が進んだ現代社会では、スマホやパソコンといった機器を使う人もたくさんいます。故人が残したスマホの中に、大切な家族写真や金融機関の情報が入っていることから、「スマホロック解除の方法を知りたい」と思っている人も多いのではないでしょうか。
今回は、故人のスマホロック解除問題を取り上げ、遺族がスマートフォンのロックを解除できるかどうかについて解説します。
【結論】スマホのロック解除は基本的に不可能!
現代におけるスマホの重要性は高く、スマホ一台のみでインターネット通信やネットバンキング、電子マネー、家計管理など、あらゆることができてしまいます。必然的にセキュリティも厳重になり、使用者本人以外では開けられないスマホが一般的です。
結論から述べると、遺族がスマホロック解除をするのは、基本的にできません。後述するようなスマホのPINやパスワードがわかっていれば別ですが、直接解除につながる情報がないと、基本的には開けられないのが実情です。
「スマホを契約している会社にお願いすれば、解除してくれるのでは?」と思うかもしれませんが、遺族がお願いをしても、PINやパスワードは教えてくれません。正確には会社側にも、PINやパスワードを知る術がないのです。
また、インターネット上などでは「スマホロック解除します」「パスワードを解析します」「ロックを解除できるソフト」といった広告を目にすることもありますが、信ぴょう性はありません。そう簡単にスマホロックが解除されてしまうのであれば、そもそもロックの意味をなさないでしょう。
スマホのロックを解除しなければ巻き込まれる可能性のあるトラブル
故人が使っていたスマホのロックを解除しないと、思わぬトラブルに巻き込まれてしまう可能性があります。主なトラブルは、次の3つです。
・有料サイトや課金アプリのトラブル
・資産を把握できないトラブル
・データ流出のトラブル
故人が生前にスマホを使って有料サイトや課金アプリを使っていた場合、契約が自動更新になっていたことが考えられます。解約の手続きをとらない限り、指定された銀行口座から、利用料が引き落とされ続けてしまうでしょう。
また、ネットバンキングや仮想通貨、電子マネーのやり取りなどをスマホ上でおこなっていると、やり取りの記録が紙ベースで残されていないケースも少なくありません。故人の資産状況を正確に把握できず、相続の手続きが滞ってしまうことも考えられます。相続が終わった後でほかに残されていた資産がわかり、相続トラブルに発展するかもしれません。
さらに、スマホの中に写真や動画、友人や家族の連絡先、個人情報といったデータが残されたまま、売却・譲渡などするのも危険です。各種データが流出して、トラブルへ発展する可能性があります。
データ削除が目的ならスマホごと破壊しても良い
故人のスマホロック解除の目的がデータの削除なら、スマホごと破壊してもよいでしょう。無理にロックを解除しようとする必要はありません。契約していた会社で初期化(スマホのデータをすべて消去する)してもらう方法もありますが、わざわざ店舗へ足を運ぶよりも、物理的に破壊したほうが簡単です。
ハンマーなどを使って、ケガをしないように叩きつぶしてしまいましょう。壊したスマホは、不燃ゴミとして廃棄すればOKです。
ただし故人が残したデータを辿ればロック解除できないわけではない
スマホロック解除は基本的にできませんが、故人が残したデータを辿っていけば、ロックを解除できる可能性は残っています。
故人は生前にPINやパスワード、またはそれらにつながるヒントとなるようなものを、紙媒体に残しているかもしれません。スマホの契約書類や契約した日の日記帳、エンディングノートなどに残されていた事例も実際にあることです。
また、とくに故人が高齢者の場合は、自身や家族の誕生日、電話番号といった覚えやすいものを使用している可能性が高まります。
故人のスマホロック方法別・解除方法
スマホロックには、さまざまな方法があります。スマホの機種によっては複数の種類からロック方法を選べるものもあるので、それぞれに合った解除方法をとらなければいけません。主な種類は、次の4つです。
PIN認証
PINとは、個人識別番号のことです。4ケタの数字が基本ですが、スマホの種類によっては、数字4ケタ以上になっているものもあるでしょう。
故人が残した書類に4ケタ~6ケタの数字が書かれていた場合、スマホのPINコードかもしれません。また、故人や家族の生年月日、電話番後の下4ケタ、車のナンバーのほか、1234や0000といった単純な数字の組み合わせに設定されている可能性もあります。
パスワード認証
パスワードは数字だけでなく、英字や記号も組み合わせて作られるものです。PINと同じように、パスワードもスマホ以外で使用している可能性が高いため、故人が残した書類やデータなどを探してみるとよいでしょう。
一筆書き認証
一筆書き認証とは、スマホの画面上に表示される9つの点のうち、最低4カ所を一筆書きで結んでロックを解除するものです。パターン認証とも呼ばれています。
複雑なパターンにすると使用者本人も忘れてしまうことがあるので、単純なものに設定されているかもしれません。故人や家族の名前のアルファベットイニシャルを、スマホのパターン認証にしているケースもあります。
指紋認証
指紋認証が設定されている場合、故人以外が解除することはできません。指紋は一人ひとり異なるためです。
故人が荼毘にふされる前に、指を使って指紋認証を解除する方法があります。人差し指を登録しているケースが多いため、人差し指から順に試していくとよいでしょう。
故人のスマホロック解除を試みる上で注意したいポイント
故人のスマホロックを解除する場合、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
試行回数が多いと内部データが自動的に削除される可能性がある
PIN認証やパスワード認証などの試行回数が多いと、内部データが自動的に削除されてしまうかもしれません。
とくにiPhoneの場合は10回目の解除失敗で、データを自動消去できる設定があります。設定がオンの状態でロック解除に10回失敗すると、内部データが削除されて工場出荷時の状態に戻ってしまうため、注意しましょう。
iPhoneとAndroidで仕様が違う
前述したように、iPhoneの場合、データの自動消去設定がオンになっていると、10回目の解除ミスでデータが消えてしまいます。
一方でAndroid場合は、機種によって異なります。基本的には何度解除にミスをしても、データが消える心配はいらないでしょう。Androidなら比較的、気軽にロック解除にチャレンジできます。
スマホの相続人以外がロック解除をしようとしない
スマホの相続人以外が、ロック解除を試みるのは止めましょう。スマホは故人の遺品であり、相続の対象となるものです。ロック解除は、相続人がおこなうようにしてください。
複数の相続人がいる場合は、スマホの取りあつかいや処分に関して、全員の同意をとることが大切です。ロックを解除できたら、中に入っていたデータもすべて、相続人全員で確認しましょう。
まとめ
PINやパスワードがわからないと、故人のスマホロック解除をするのは、基本的に不可能です。スマホの契約会社では初期化はしても、解除はしてくれません。ただし、故人が残したデータの中に、解除につながる情報が残されている可能性もあるでしょう。
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