死亡保険金とは?受取の手順や税金について分かりやすく解説します
2022/03/23
亡くなった家族や身内が生前に生命保険に加入していた場合、受取人は、死亡保険金を受け取れます。しかし、葬儀の手配や関係各所への連絡、残された遺品の整理・処分など、やるべきことがたくさんあるため、死亡保険金の受取手順を事前に理解しておくことが大切です。
今回は、死亡保険金の概要と受取手順について、受け取った死亡保険金にかかってくる税金と一緒に詳しく解説します。
死亡保険金とは?
死亡保険金とは、生命保険の一種で、死亡保険によって支払われるお金のことです。死亡保険に加入していた被保険者が何かしらの理由で亡くなった際に、残された家族や身内へ支払われるものを指します。また、死亡だけでなく、あらかじめ定められた高度障害になった場合にも支払われます。
支払われた死亡保険金は、残された家族や身内の生活費、子どもの学費などのほか、遺品整理にかかる費用や葬儀費用、お墓の代金など、幅広い用途へ活用可能です。
死亡保険のメリットのひとつが、高額な保障金をすぐに準備できることです。たとえば、2,000万円のお金を家族や身内に準備しようと思った場合、毎月5万円ずつ貯蓄をすると、33年以上もかかってしまうでしょう。しかし、保障額2,000万円の死亡保険の場合は、加入と同時に2,000万円の高額保障を得られます。
死亡保険には、大きくわけて、定期型と終身型の2種類があります。定期型は加入する際に期間が定められており、一定期間のみ保障がされるものです。かけ捨てタイプのため、終身型と比べると、毎月の保険料はリーズナブルです。
一方終身型は、被保険者が亡くなるまで、一生保障が続くものを指します。定期型よりも保険料は高く設定されていますが、途中解約でも、大きな額となる解約返戻金を受け取れます。
死亡保険金の受取手順
死亡保険をかけていた被保険者が亡くなったとき、受取人となっていた人は、保険金を受け取れます。保険金の受取にはさまざまな種類の書類や手続きが必要となってくるため、ひとつずつ確実に進めていきましょう。保険会社によって多少の違いがあるものの、一般的には、以下のようなプロセスで進めていってください。
➀保険会社に連絡する
死亡保険の被保険者が亡くなったら、保険の契約者や受取人は、書面や電話などを通して保険会社へ連絡をします。自動的に支払われることはないので、忘れずに連絡をしましょう。保険会社は連絡をした人に対して、主に以下の確認をおこないます。
・亡くなった人の氏名
・亡くなった日時
・病気や事故などの死亡原因
・亡くなる前の入院や手術の有無
・保険証券の番号
・死亡保険金受取人の氏名や連絡先
いきなり聞かれて混乱しないためにも、上記の内容をメモにまとめておき、さらに保険証券を手元に準備した上で連絡するとよいでしょう。
②保険会社から請求の案内が送られる
プロセス①の確認が終わると、保険会社から死亡保険金請求のための案内や請求書が送られてきます。請求に必要となる主な書類は、次のとおりです。
・保険会社ごとに定められた死亡保険金の請求書
・保険証券
・医師の死亡診断書、または死体検案書
・被保険者の住民票(死亡記載がされたもので、証明日より6カ月以内のもの)
・受取人の本人確認書類(運転免許証やパスポートの写し、戸籍抄本など)
・受取人の印鑑証明
上記のほか、保険会社ごとに指定されたものを準備してください。
③必要事項を記載して返送
指定された書類がすべてそろったら、必要事項を記載して返送します。
④保険金を受け取る
保険会社に必要書類が届くと、保険会社は、死亡保険金支払いの可否を判断します。加入していた保険の保障内容と届いた書類を照らし合わせて、支払い可能かどうかをチェックします。審査にとおると、速やかに保険金が受取人に支払われます。
保険金の支払いには、保険会社がそれぞれ約款で期限を設けています。「不備なく必要書類が保険会社へ到着した翌日から起算して、原則5営業日以内」「支払い事由発生の有無など、確認が必要な場合は45日以内」など、保険会社ごとにルールが異なるので、細かく約款に目を通しておきましょう。期限をこえて保険金が支払われる場合、保険会社は遅延利息を上乗せしなければいけません。
死亡保険金の請求には、時効があります。所定の日数を超えてしまうと、保険金を請求できなくなってしまうので注意してください。一般的には支払い事由発生の翌日から起算して、3年を経過すると請求できなくなります。
「生活が落ち着いてから請求しよう」などと後回しにすると、時効により、請求する権利が消滅してしまうかもしれません。葬儀や遺品整理などやるべきことは多々ありますが、できるだけ早いうちに請求手続きを済ませてしまいましょう。
受け取った死亡保険金には税金がかかる
生命保険の中には、保険金や給付金に対して、税金がかかるものとかからないものがあります。入院給付金や手術給付金、がん診断一時金などには非課税ですが、死亡保険金や満期保険金などは課税の対象です。
死亡保険金のように課税対象となるものの場合、契約者・被保険者・受取人の関係性によって、実際にかかってくる税金の額は変わってきます。契約者と被保険者、受取人がもつ役割は、以下のとおりです。
・契約者・・・保険会社と契約をする人。
契約内容や名義変更、請求の権利をもつほか、保険料の支払い義務ももつ
・被保険者・・・保険の対象となる人
・受取人・・・保険金を受け取る人
それぞれの関係性による税金の詳細は、次のように異なります。
➀契約者と被保険者が同じ場合
契約者と被保険者が同じ、たとえば、どちらも夫で受取人が妻といったケースでは、死亡保険金には、相続税が課されます。
しかし、相続税には基礎控除として「3,000万円+法定相続人の数×600万円」が、さらに法定相続人が受取人となる場合は「500万円×法定相続人の数」が非課税となります。
もともと死亡保険金には遺族の生活保障としての役割があることから、法定相続人が受取人となる場合は、税負担が少なく設定されているのです。
②契約者と受取人が同じ場合
契約者が夫、被保険者が妻、受取人が夫といったように、契約者と受取人が同じ場合は、保険金に所得税がかかってきます。
死亡保険金を一時金として受け取る場合は一時所得として、「(受け取った金額-支払った保険料-一時所得の特別控除額(最高50万円))÷2」の計算式にもとづいて課税額が算出されます。
③契約者、被保険者、受取人が違う場合
たとえば、契約者が夫、被保険者が妻、受取人が子どもといったように、契約者・被保険者・受取人がすべて異なるケースでは、保険金に贈与税が課されます。保険金支払者が亡くなったわけではなく、他人が保険金を受け取るため、契約者から受取人への贈与と見なされるのです。最高で110万円の基礎控除を除いた金額に、贈与税がかかってきます。
まとめ
死亡保険金とは、死亡保険によって受け取れるお金のことです。受け取るためにはさまざまな手続きが求められるので、必要な書類を、ひとつずつ確実にそろえていきましょう。故人の遺品整理にはある程度の費用がかかるため、死亡保険金から充てる方法もあります。
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