身辺整理とは|やり方やスムーズに進めるためのコツも紹介します
2022/02/01
身辺整理は、物の整理だけでなく財産や人間関係の整理すべてを含みます。ですが、具体的に「どのようなことをすればいいか」「何から始めればいいか」わからない方も多いかもしれません。
そこで本記事では、身辺整理の詳しい内容と、身辺整理のやり方やスムーズに進めるコツを紹介します。ご自身のためにもご家族のためにも、詳しく知っておきましょう。
身辺整理とは部屋の片づけだけではない
身辺整理とは、部屋の片づけだけではありません。身の回りのものや部屋の片づけだけなら単なる片付けと似ていますが、身辺整理は所有物・財産・人間関係の整理を行うことすべてを指します。
身辺整理を行うタイミングはいつ?
身辺整理はいつからすべきという具体的な決まりはありませんが、以下のタイミングで行うのがオススメです。
・終活のタイミング
・結婚・離婚のタイミング
人生のターニングポイントである退職や結婚のタイミングで、身辺整理を行う人も多くいます。新しい人生を迎えるタイミングで、人生を見つめ直す意味合いでも身辺整理をするのです。
終活
終活のタイミングでは、相続や葬儀など、最期を迎えた後にも関わるご家族への影響を踏まえて身辺整理をします。
また、身辺整理には、人間関係も含まれています。現在の人間関係を見直し、付き合い続ける相手を取捨選択できれば、日常のストレスや出費を減らすことも可能です。
1人で生活している場合にも、身辺整理は大きな役割をもちます。孤独死をしてしまった際、近親者との連絡がとれず、大家さんや不動産業者などの他者に迷惑をかけてしまうケースがあるためです。
終活では、自分や家族がその後もよりよい生活を送れるようにするための身辺整理であるといえます。
結婚・離婚
結婚後は結婚相手と共有するものが増え、いるものといらないものの区別がしやすいタイミングです。持ち物を整理すれば、自然と心境も変化します。結婚のタイミングに合わせて身辺整理をすると、気持ちよく新生活を迎えられるでしょう。
また、離婚時に財産分与を申告すると、共有財産を分け合います。身辺整理をすると、共有財産が把握でき、離婚後の生活にいるものといらないもの、相手に譲るものを分けられます。
身辺整理で行う4つの作業内容
身辺整理で行う作業内容は、以下の4つです。
・身の回りのものを片付ける
・財産を整理する
・人間関係を整理する
・SNSなどデジタル遺品になるものを整理する
それぞれの作業内容について、詳しく見ていきましょう。
➀身の回りのものを片付ける
身辺整理では、まずは身の回りの物を片付けます。整理のコツは「使う」か「使わないか」で判断することです。必要なものと不要なものを区別すると、今後必要になることがあるかもしれないと考え、なかなか不要なものに分類できません。
もしかしてまだ使うかもしれないと思い残しておくと、廃棄できるものが少なくなり、結果的に身の回りの整理ができないのです。使う予定があるものと必要なもの以外は、不用品と判断し捨てると、身の回りはスッキリします。
1人では整理しきれない場合には、業者に頼むのもスムーズでオススメです。ある程度の費用はかかりますが、業者に頼めば、1人では運べない大きな物も簡単に運び出せますし、短時間できれいになります。
必要最小限のものだけで生活するために行う整理を断捨離といいますが、身辺整理ではそこまでしなくてもよいでしょう。自分が生活しやすく、死後も家族が整理しやすいような環境を整えます。
②財産を整理する
財産整理も、身辺整理のひとつです。財産を整理しておくと、自分の死後も残された家族が困りません。財産とは、以下のようなものです。
・不動産(土地・家)
・預貯金
・現金
・自動車
・株
財産整理の手順を紹介します。
①財産を把握する
②リストを作り、家族に伝わるようにする
③必要があれば遺言をする
まずはどのような財産があるかを把握するために、リストを作ります。リストがあれば、自分が死んだ後も残された家族が把握しやすくなります。必要があれば、誰に何を相続させたいなど、遺言をしましょう。
③人間関係を整理する
人間関係を整理することも身辺整理に含まれます。自分が死んだ後、葬儀の際に連絡してほしい人をまとめます。財産と同じように、リストを作成しておくといいでしょう。
また、会いたい人に会っておくことも大切です。それ以外にも、ずっと気がかりだった人との仲を修復しておくなども、人間関係の整理にあたります。
④SNSなどデジタル遺品になるものを整理する
SNSなど、デジタル遺品になるものを整理します。データが第三者に渡ってしまうと悪用されることもあるので、整理が必要です。
デジタル遺品とは、以下のようなものです。
・写真や動画
・連絡先
・フリーメール
・ネットショッピングのアカウント
・クレジットカード情報
・ネットバンクの情報
・サイト登録のIDやパスワード
身辺整理で捨ててはいけないもの
身辺整理では、捨ててしまうと後で困ってしまったり後悔したりするものがあります。ここでは、身辺整理で捨ててはいけないものを3つご紹介します。
誤って捨ててしまわないように、確認しながら身辺整理をしましょう。
①定期的に使うもの
定期的に使うものは、今すぐには使わなくても、あるタイミングで必ず使うものです。例えば、以下のものが挙げられます。
・こたつやストーブ
・扇風機
・雪かき
・着用できる時期が限られる衣類
これらのものは、必要な時期が来ればまた使うようになるものです。しばらく使っていないと考えて捨ててしまうと、新たに用意する必要が出てしまいます。
買い替えの予定がある、時期が来ても着用していないなどの理由があるもの以外は、捨てないようにしましょう。
②契約書や証明書
契約書や証明書などの重要な書類は、普段は使わなくてもいざというときに必要となる可能性のあるものです。誤って捨ててしまうと、再発行ができても時間や手間がかかったり、そもそも再発行ができなかったりする場合があります。
ただし、書類は普段使わないために、中身を確認する機会が少ないものです。すでに契約が終了している、期限が過ぎているなど、今後使わないものまで保管している可能性もあるでしょう。
今後使わないものは処分し、残した書類は分かりやすくまとめておくことをおすすめします。
③先祖からの受け継いだもの
先祖から受け継いだものを捨ててしまうと、親族とのトラブルにつながる可能性があります。また、自分からしてみれば意味を持たないものでも、思いのほか価値のあるものである場合もあります。
その品がどのようなものか、どのようなルーツをもつ家系かなどを調べたうえで、捨てるか否かの判断をするとよいでしょう。
遺品や形見なども同様です。捨てるか否かに迷う場合は、家族への相談もおすすめです。
身辺整理を進める際の4つのコツ
身辺整理を進める際のコツは、4つです。
・物が多すぎるときはまず分別をする
・身辺整理を行う期間を定める
・エンディングノートを残す
・専門業者に依頼する
それぞれのコツについて詳しく見ていきましょう。
➀物が多すぎるときはまず分別をする
物が多すぎる場合は、まず分別から行います。不要なもの・必要なものに分類し、不要なものはどんどん廃棄します。大きなものから分別していくと、部屋がいち早くスッキリしてくるため、片付け甲斐があるでしょう。
必要かわからないものも出てきますが、その場合には、分類を「保留」するのがおすすめです。後で改めて、不要か必要かを判断しましょう。
長年暮らしていると、部屋のいたるところに、物があふれている人も多くいるかもしれません。どこから手をつけていいかわからない場合は、分別から行うようにしましょう。
②身辺整理を行う期間を定める
身辺整理をスムーズに進めるためには、大まかな期限を定めましょう。「●月までに行う」と具体的な期間を決めておくとよいでしょう。身辺整理を行うと決めてもいざ片付けるとなると行動にうつせなくなってしまい、「またすればいいか」と延ばしてしまう人もいます。
先に延ばせばそれだけ身辺整理は遅れるので、豊かな老後が遠のいてしまいます。ダラダラと先延ばしにしないように、注意しましょう。
③エンディングノートを残す
エンディングノートを残すことも、身辺整理がスムーズに進むコツです。エンディングノートとは、自分の死後の希望などを書き留めておくものです。遺言書のような法的な効力はありませんが、家族に伝えておきたいこと、残したいもの、個人的な情報など、多くの情報を残しておけます。
エンディングノートを見返すと、自分がどのように最後を迎えたいのかもわかります。エンディングノートは、いつでも必要に応じて項目を追加するなど書き換えられますし、自分の意思をうまく伝えられなくなった際でも、これがあれば、家族に意思を伝えられるのです。
④専門業者に依頼する
自分1人での身辺整理が難しい場合は、専門業者に依頼するとスムーズに進められます。
1人で運び出すことの難しい大きな家具や家電があるにも拘わらず、無理に1人で進めようとすると、事故や怪我につながります。また、ゴミの分別方法に迷ってしまうものもあるでしょう。業者に依頼すれば、これらのトラブルを避けられます。
業者によっては、以下のようなサービスを実施しています。
これらを行っている業者を選んでもよいでしょう。
・買取を同時に実施
・遺品の供養
・捨てるか否かに迷うものについての相談
まとめ
身辺整理は、終活のひとつで60代・70代から始める人がほとんどです。セカンドライフを見据えて豊かな老後を過ごせるように行うものなので、もっと早い時期から始めても構いません。
身辺整理を進める際のコツは、主に以下の3つです。
・物が多すぎるときはまず分別をする
・身辺整理を行う期間を定める
・エンディングノートを残す
身辺整理は、ダラダラと先延ばしにすることなく、具体的に期間を決めて始めます。不要なもの、必要なものと分類をすると、身の回りのものが整理しやすくなるでしょう。さらに、エンディングノートがあれば、自分の思いや伝えたいこと、引き継いでほしいものなど、さまざまな情報を残せます。
1人で身辺整理をするのは面倒という場合には、業者に身の回りの整理を依頼するのも検討しましょう。いろいろな業者がありますが、身辺整理では「GoodService」がおすすめです。思うように身辺整理がはかどらないなど、身辺整理をするのがストレスになるなら、「GoodService」にご相談ください。
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