散骨(さんこつ)
目次
散骨とは
散骨とは遺骨を粉砕して山や海に撒くことです。
2020年の時点では、法律で散骨に関する法自体今のところ細かく定められてはいません。
個人で行うことも可能ですが法律が決められていないが故にまだまだ不透明な点がありますので様々な事柄に注意しなくてはなりません。気を付けなければいけないことが多く自身で準備をするのが難しくほとんどが専門の業者やお寺さんに頼むことが多いです。
どのようにして行われるのか
まず火葬が終わったら遺骨を粉砕します。形がそのまま残っているととらえ方によっては遺骨遺棄罪に触れてしまう場合がありますのでできるだけ細かく粉状になるまで粉砕します。
山に散骨する場合、まず山は必ず誰かが所有しているので許可を取る必要があります。また、土地に散骨をすると今後売却ができなくなる可能性があります。トラブルの原因になる可能性が高いので選ばれる方はごくわずかです。
似ている言葉として「樹木葬」が挙げられますが樹木葬はあくまでお墓として樹木に遺骨が埋められています。墓石の代わりに樹木が使われていると考えるとわかりやすいと思われます。こういった点から山や森での散骨は土地に撒く形になっているので樹木葬とは異なります。
海に散骨する場合、トラブルのリスクが少ないので業者の場合でもこちらを勧められることがほとんどです。それでも注意する点はありますので必ず散骨をする前に調べておくことが必要です。一般の方が遊びに来られるような場所はイメージが損なわれたり周りの方からの不満がでたりなどがあるため避けた方が良いでしょう。
また漁業や繁殖を行っている海の近くで行うと風評被害に遭いトラブルが起きかねないので避けましょう。海に散骨する場合には船を準備する必要があるので費用がある程度かかります。数キロ先まで海岸から自身で船を運転することも危険性を伴いますので気をつけましょう。
これらのことから海での散骨は実質、人がいない海岸線、自分の私有地など限られた場所でしか行うことができません。
ほかにも近年では宇宙へシリンダー状の容器に入れ商業用ロケットを使用して撒く方法もあるそうです。
注意点とメリット、デメリット
地域によっては条例で散骨を規制している場所が有りますのであらかじめ確認しておくことが必要です。
また散骨は人がいない時間帯で且つ喪服は避けるようにしましょう。人によっては不審に思ったりいい気持ちにはならない人がいたりしますので周りの人への配慮も必要となってきます。きっちりとした喪服ではなく黒い私服をおすすめします。
散骨は節度を持って行う必要があります。ここでいう節度というのは人目に付かないようひっそりと配慮しながら行うということになります。
メリット
墓石の準備や埋葬をするのに比べて費用が掛からない。
墓石を買うのも霊園への支払いや維持費などがかからないので安価に行うことができます。
また故人によってはお気に入りの場所や思い出のある場所に散骨ができるので意思の尊重をしてあげられるのではないでしょうか。
デメリット
かなりルールが細かく決められているのでしっかり理解しておかないと他の人に迷惑が掛かってしまい最悪、法に触れて故人のために行うはずだった散骨ができなくなってしまいます。
また一般的に行われている墓石に埋葬をしないのでお参りに行くことが困難になってきます。お参りをしたい場合には仏壇を準備するかお参りができる対象を作る必要があります。