物理破壊装置(ぶつりはかいそうち)
目次
ハードディスク流出の危険性とは
大量の情報を収めることができるパソコン。非常に便利なツールですが、そこに保存されたデータが流出すると重大な問題につながってしまいます。顧客リストや社員リスト、アドレス帳などの個人情報、研究データやプログラム、仕様書などの企業情報などが外部に漏れることで、多くの人が被害を受けることが予想されます。
データの不正な持ち出しやハッキング、ウィルスによる侵入などデータ漏えいのケースは様々ですが、その中でも、うっかり油断してしまいがちな場面がパソコン廃棄時のデータ流出です。
廃棄したパソコンが盗難されたり、リースのパソコンが他社に渡った際にデータが残ってしまっていたり、いろいろな可能性が考えられます。そのような事態が起こらないように、廃棄やリース品の返却の際には、利用者が責任をもってデータを完全に消去しておく必要があります。
パソコンからデータを消去する3つの方法
データをごみ箱に移動する、ごみ箱を空にするなどの操作ではデータが見えなくなっているだけで、消去はされていません。パソコンのデータはハードディスクに記録されているので、このデータを消去することが必要です。
完全にデータを消去するには大きく分けて3つの方法があります。
1)専用のソフトウェアを使う
2)磁気消去装置を使う
3)物理破壊装置を使う
1)では、ハードディスク上を無意味なデータで上書きします。家庭やオフィスで簡単に使用できる製品もありますが、ソフトウェアによって処理時間や信頼性が異なるという一面があり、パソコン本体が稼動していない場合には利用できません。
2)では、磁気消去装置が発する強い磁気で、ハードディスクのデータを構成する磁力の向きを破壊して消去します。この方法を使うとハードディスクが再利用できないため、悪用される恐れがありません。また、パソコン本体やハードディスクが稼動しない場合でも対応できるというメリットもあります。しかし、磁気消去装置は非常に高額で家庭やオフィスで購入して使用するには適さないと思われますので、専門の業者に依頼することをおすすめします。
物理的破壊のメリット
3)は、装置を使用してハードディスクを物理的に破壊します。ハードディスクを取り出して壊す方法ですが、破壊の際にけがをする危険があるので、専用の装置を取り扱う業者に依頼することをおすすめします。
物理破壊装置を使用した作業は、安全に短時間で完了することができ、ハードディスクに貫通穴を開ける、記録部分を変形させる等の方法があります。破壊の完了を依頼者が目視できるように、装置を持参して作業を行う業者もあるので、データ消去の確実な実行を確かめたい方は問い合わせてみるとよいでしょう。