グリーンマーク(ぐりーんまーく)
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グリーンマークとは何か?
紙リサイクルを健全かつ円滑に推進していくためには、古紙の回収・利用と併せて、古紙利用製品の積極的な使用も重要です。そのために「公益財団法人古紙再生促進センター」によって1981年に創設されたのが、グリーンマークの表示制度です。
グリーンマークは、原料に古紙を規定の割合以上利用していることを示すマークで、これを古紙利用製品に表示することにより、古紙の利用拡大、紙のリサイクルの促進を図ることを目的としています。
制度の運用が始まったのは1981年です。事業者や消費者が古紙利用製品を識別する目印としてはもちろん、古紙利用製品のイメージアップやシンボルマークとして認知が高まることが期待されました。
グリーンマークの定義とは
表示の対象物品は、トイレットペーパーやコピー用紙、学習帳などの紙製品です。原則として認められるのは、古紙を40%以上利用して作られた製品であること。ただし、トイレットペーパーやちり紙は100%、コピー用紙は50%以上利用して作られた製品であることなど、一部の製品はそれぞれに配合基準が設けられています。
グリーンマークが着目する環境影響は、資源の消費量および廃棄物の排出量です。紙や紙製品の古紙配合率を基準に、これらの低減を図っており、資源の削減と廃棄物低減を推進しています。
古紙利用率の推移
1970年当初、古紙利用率は34%程度でした。それが、現在は約64%(2018年 公益財団法人 古紙再生促進センター)を超えています。背景にあるのは、日本が世界に誇る「分別」。これにより、品質の高い古紙(製紙原料)を維持することができるのです。また、古紙を製紙原料に作り上げる古紙問屋やその製紙原料を使いこなす製紙会社の努力によって、技術の向上、良質な製品の開発が進んでいることも、利用率の向上につながっています。さらに、品質の向上によって古紙利用製品のイメージもアップしています。こうした良い循環が、日本の紙のリサイクルを活性化していると言えそうです。
国内の古紙回収量が消費量を上回った2000年を境に、日本国内で消費されない古紙は海外にも輸出されるようになりました。日本の古紙回収率は世界平均を大きく上回り、80%を超えています。日本はいわば、紙のリサイクル先進国。グリーンマークも紙リサイクルを促進する環境ラベリング制度として、環境保全に貢献しています。