プラごみ(ぷらごみ)
目次
プラスチックのゴミの種類とは?
プラスチックにはポリエチレン、ポリプロピレンなどさまざまな種類があります。プラスチックごみの出し方については、可燃ごみとして扱うか、資源ごみや不燃ごみとして扱うか、その種類やプラスチック部分の比率などによっても地域ごとにルールが異なっています。
例えば名古屋市や岡崎市では2011年から、従来、不燃ごみとして分別規定していたバケツや洗面器などを可燃ごみに変更するなど、プラスチック製品の分別区分変更がありました。
便利の裏で増えるプラごみ、その量は
軽くて丈夫な素材であるプラスチックは、20世紀後半から大量に安価で生産されるようになり、生活を便利にする製品として一気に普及しました。ガラス瓶や金属缶の容器の代わりとして、また紙袋の代用品としてなど、さまざまな素材に代わって使われるようになり、ごみの量も急増しました。特に、軽量で破損しにくい、加工や着色が簡単、水分や酸素を通しにくいために食品を効果的に保護できるなどの利点から、食品産業で幅広く活用されています。
世界のプラスチック生産量は、2015年には4億トン以上に上りました。プラスチック製品の普及に伴い、1980年に約5000万トンだった全世界のプラスチックごみの発生量は、2015年に3億トンを超えたと言われています。
プラごみの廃棄による海洋汚染、環境破壊が深刻化
中でも、ペットボトルやレジ袋などの使い捨てプラスチック製品が深海で発見されるなど、プラスチック製ごみの廃棄による海洋汚染、環境破壊が深刻化しています。
日本におけるプラスチックごみの現状としては、年間約900万トンのプラスチックが排出されていると言われていますが、排出されたプラスチックはエネルギー回収(サーマルリサイクル)も含めれば、およそ84%が有効利用されているという発表があります。
しかし、日本を含む世界各国から廃プラスチックを輸入して再利用してきた中国が、環境問題の顕在化を理由に2017年、海外からの生活由来廃棄物の輸入禁止を発表。日本では中国の受け入れ減少分を第三国へ輸出しているものの、他国でも輸入制限の動きが活発化するなど、減少分を受け入れきれていません。
脱プラスチックへ向け、世界で広がる運動
そこで環境省は緊急的な財政支援制度を創設。今後、(1)使い捨て容器包装などのリデュース等、環境負荷の低減に資するプラスチック使用の削減、(2)未利用プラスチックをはじめとする使用済プラスチック資源の徹底的かつ効果的・効率的な回収・再生利用、(3)バイオプラスチックの実用性向上と化石燃料由来プラスチックとの代替促進などを総合的に推進することが閣議決定されました。
脱プラスチックへの動きは民間でも活発な取り組みが見られ、米国のコーヒーチェーン大手のスターバックスが使い捨てのプラ製ストローを2020年までに全世界で廃止することを発表。またマクドナルドは英国とアイルランドで紙製に切り替えるなど、プラスチック製ストローの廃止が、世界的な潮流として注目されています。