再生紙使用マーク(さいせいししようまーく)
目次
再生紙使用マークからわかること
「再生紙使用マーク」とは、再生紙に古紙パルプがどのくらい配合されているのか一目でわかるようにしたマークのことで、環境ラベルの一つです。印刷物等に記載され、Rマークとも呼ばれます。「3R活動推進フォーラム」の前身である「ごみ減量化推進国民会議」によって、1995年6月、再生紙の利用促進・普及啓発をしていくためのシンボルマークとして定められました。ごみ減量化推進国民会議とは、都道府県単位で組織されているごみ減量化推進県民会議、事業者団体、消費者団体、学会などにより、ごみ減量化推進のために設立されたNGO のことです。その活動としては、ごみ減量化推進全国大会等の普及活動、ごみ減量化のための提言・活動などが挙げられます。
マークを使用する際の注意点を知っておこう
「再生紙使用マーク」を使う際の申請や届け出は不要で、誰でも自由に無料で使用できますが、表示については以下の注意点があります。まず、古紙パルプ配合率は、製紙メーカーや印刷会社に確認をとり、正しい数字を表示しましょう。再生紙を使用した印刷物などに刷り込んで表示し、コーティング加工した紙など再生紙に利用できない紙や、他の素材と複合をした紙(段ボール等)に対しては使用してはいけません。また、表紙と中面で古紙パルプ配合率の違う紙を使用している場合は、両方の古紙パルプ配合率を表示しなくてはなりません。そして「Rマーク」を使用する際は、「Rと古紙パルプ配合率を示す数値」と「古紙パルプ配合率○○%再生紙を使用」という文言を合わせて表示してください。たとえば「R100」という表示は、古紙パルプ配合率100%、R70は古紙パルプ配合率70%を意味しています。さらに2008年1月に環境省から公表された「環境表示ガイドライン」では、消費者を混乱させないため、利用方法について次のような説明文を加えて表示することが望ましいとされています。「この製品は古紙パルプ100%の再生紙を使用しています。このマークは、3R活動推進フォーラムが定めた表示方法に則って自主的に表示しています。」(古紙パルプ配合率100%の場合)表示の際、マークの形は崩さないようにしましょう。ただし、文字の大きさ、色は自由です。
買い物の際はマークをチェックし、環境配慮を
日本製紙連合会によれば、2018年の国内古紙利用率は64.3%、古紙回収率は81.5%。日本は、古紙の回収システムが整備されており、利用率、回収率共に世界でもトップクラスにあります。再生紙の積極的な利用も、製紙原料としての古紙の利用率を高めることにつながっているのでしょう。
現代においては、紙のリサイクルは循環型社会の進展を図るバロメーターの一つであるといえますから、これは誇るべきことと言えます。そして再生紙使用マークは、古紙の利用を促進し、さらなる古紙利用率の向上を図るための確かな一助になり得ます。このマークが付いているということは、古紙を使って製品を作り、環境に配慮しているという証。チラシやパンフレットといった販促印刷物や会社案内、リクルート用資料などに表示をすれば、企業や店舗の環境保護への取り組みをPRすることもできます。表示に際してのルールを守った上で有効活用し、環境への配慮を心掛けていきましょう。