2015/12/15 不用品回収
住宅地で拡声器からアナウンスを流して、
徘徊していた古紙回収は最近あまり見かけなくなりました。
市町村や地域等における資源回収が
徹底されてきたからだと言われています。
その代わりに、頻繁に耳にするようになったのが
不用品回収をアナウンスして住宅地を回る業者の声です。
壊れた家電からバイク、家電、ゲーム機、パソコン等、古新聞や
古雑誌のような古紙以外の不用品なら、
何でも無料で処分してくれるといった内容が多いのです。
大型の不用品をごみとして処理するには
粗大ごみとして自治体に依頼して処分費用を支払う必要があります。
また、家電やパソコンは自治体がゴミとして受け付けませんし、
処分する際のリサイクル費用もかかります。
そこで、こうした不用品回収業者に
無料で引き取ってもらう方が楽だとして
回収して貰う家庭が少なくありません。
不用品の始末に頭を悩ませている時に
ちょうどこうした不用品回収車が通りかかれば、
その場で運んで貰えるので便利な事は間違いありません。
しかし、環境省では無許可の不用品回収業者が多いとして、
利用する際の注意を呼びかけています。
私たちが知る機会は少ないのですが、
実は不用品回収を業務として行う為には市町村の許可または、
市町村からの委託を受ける必要があるのです。
単にトラックを所持していて思いついたからといって
住宅地を回って不用品を回収する事はできないのです。
この許可にも回収の内容によって種類があり、
それぞれの内容に合った許可を受けている必要があります。
産業廃棄物処理業の許可、古物商の許可、
一般廃棄物処理業の許可という三種類の許可があります。
例えば、壊れていない家電の場合、
無料回収ではなく、ある程度の価格で買い取る業者もあります。
消費者にとっては有り難い事ですが、
こうした中古品の売買に関しては
廃棄物処理許可とは全く別の古物商の免許が必要です。
また、工場や企業の業務上の廃棄物を処理できるのが、
産業廃棄物処理業の許可ですから、
通常産業廃棄物のみを扱っている業者は
許可なく家庭の不用品を回収できません。
家庭の廃棄物を回収できるのは
一般廃棄物処理業の許可が必要なのです。
無許可の回収業者は法的に定められた方法以外の不法投棄を行ったり、
有害物質を排出する不適切な処理を行う事が多いので
環境を悪化させるのです。
また、無料というアナウンスをしておきながら、
法外な処理費用を「自治体で決まっている」などと言って、
請求する例も多く確認されています。
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