2016/03/20 遺品整理
形見分けとは、亡くなった方の遺品を親族や友人に分けることを言います。
亡くなられた人が生きているときに愛用していたものや思い出の品の一部を、特に交流の深かった人に分けることで、その品物を通じて亡くなった方を忘れないだけでなく、その品物を大切に使うことが供養となるのです。
形見分けを行う時にはいくつかのマナーがあります。
受け取る人がいただいても嬉しくないようなものを贈るのではなく、腕時計などのもらって嬉しいものを贈ることです。
特に汚れたものなどはできるだけ避けるようにしましょう。
中には、関係性の深い人があえてこうしたものをほしいと願う場合もあるので、ケースバイケースでもありますが、相手が喜ぶものを分けるのが基本となります。
他にも、亡くなった方を思い出すもの、相手の好みに合ったものを形見分けとして贈るようにしましょう。
腕時計などはそのまま贈ればいいですが、着物などは小物にリメイクして贈るといいでしょう。
腕時計といっても、中には高価なものもあります。
あまりに高価なものだとそれ自体が相続財産の扱いを受け、贈与税を支払うことになってしまう場合があるので注意が必要であり、形見分けにおいて人によって贈るものに差がついてしまうような状況は好ましくないので、差が出ないように注意しましょう。
あと一番気をつけたいのが目上の人に形見分けをしてはいけないことです。
形見分けは本来、目上の人から目下の人に贈られるのが基本です。
逆の場合には希望があったときだけ贈り、その場合にも一言お詫びを入れることを欠かさないようにしましょう。
形見分けを行う時期ですが、四十九日法要後、要するに喪が明けた後に行われることが常です。
他にも宗派に合わせて、形見分けの時期は異なります。
よくある質問として、形見分けで色々もらった場合、その後お礼をすべきかどうかというものがあります。
例えば、お礼のために菓子折りを送ったり、何かしらの金品を渡すことは特に必要ありません。
むしろ、形見分けの品を受け取ってくれただけでもう十分にお礼に値しています。
亡くなった方がこの世に生きていたことを残したいということで形見分けが行われます。
その思いを受け取ってもらえるかどうかはご遺族にとってはかなり気がかりです。
ご遺族の方の気持ちを考えるとお礼がないから失礼なのではなく、形見分けした品が大切に扱われることがとても嬉しいと思われます。
ですので、いただいたものを大切に使うことが大事なのです。